(123) 2023 MAY.14 虚無【人生】
ゴミの山を片付けとったら、虚無の詩集ルバイヤート(四行詩)が出てきよったデス蛇。
泥沙坡(ナイシャプル)とよ、巴比崙(バビロン)よ、花の都に住みぬとも、
よしやまた酌む杯は甘しとて、苦しとて、
絶間あらせず、命の酒うちしたみ、
命の葉もぞ散りゆかむ、ひとは一葉に。【有明集:ルバイヤット第95歌】
ニヒリズム or 虚無主義とは、今生きている世界、特に過去および現在における人間の存在には意義、目的、理解できるような真理、本質的な価値などがないと主張する哲学的な立場である。
大ジジイは、この詩集は小川亮作の訳で読むものと思ってはいるが、この第95歌は有明訳の方が優れている、と思う。
愚論はとにかく、この虚無の歌に惹かれる人は多い。みんなも一度、読んでみたら…。終わりに、小川亮作訳の第35歌を挙げてミヨー。
若き日の絵巻は早くも閉じてしまった、
命の春はいつのまにか暮れてしまった。
青春という命の季節は、いつ来て
いつ去るともなしに、過ぎてしまった。』