otaktm9のブログ

傘寿真近の大ジジイの日常

(215) 2023 OCT.19 佳いことは何にも猫い(ニャーい)【雑】

 晩秋とユーか初冬とユーか、ヨーヤク快晴の空を飛ぶ飛行機を見る季節になったナ、ウン。
 先日、図書館に行き何冊か返した。その序でに借りておった数冊を返却 & 『老年の毒書/前田速夫(新潮社2022)』を借りてきた象。
 そして驚いたのは、これがトンデモナク良書であったこと。慌てて著者などを確認…。文藝誌「新潮」の編集長を務めていた、とあり納得。文章がよい、要領を得ている、知識の幅が広い、要するに教養に溢れている…。池上彰や、石原ジュンや長島一などとは全く違う‼
長くなるが、その序文の一節を無断転載してみる。『私ぐらいの年になると、深夜床に就くとき、あるいは昼間起きていても、一日に一度は、自分が死ぬときのことを考えている。いよいよという時のこともあるし、その数ヶ月前、数週間前のこともある。認知症が進んだり、意識が朦朧としていて、息を引き取ることを自覚できないなら、それはそれで構わないけれど、少しでも意識があるならその時間をどう過ごすのか、大いに不安だし、また興味深くもある。老いと死は、どんな偉人にも、どんな平凡な人間にも、百パーセント間違いなく訪れる。その老年をどう生き、この世との別れをどう済ませておくか、これはなかなかの難題である。さればこそ、古今の名著をひもといて、偉人達人の境地に、一歩でも半歩でも近づきたいと思うのだ。
 老年の読書は、みずからの老いをどう生き、どう死を迎えるかに直結している。そのことを考えるのに、本書がいくらかでもお役に立てればさいわいである』。いいですね!

×

非ログインユーザーとして返信する